銀行系のおまとめローンは審査に通らない?!おまとめしづらくなった原因とは
どうせおまとめローンを組むなら金利が高い消費者金融よりも少しでも金利の低い銀行で借りたいですよね。
しかしそんな気持ちとは裏腹に、おまとめに対して厳しくなっていく風潮があるのが現状です。
そもそも消費者金融よりも審査が厳しい
銀行のローン審査は消費者金融のそれよりも一般的に厳しいです。
銀行としても貸し倒れのリスクを負いたくないので、ちゃんと返してくれそうな人を選んで貸している面はあります。
以前はカードローンをおまとめとして利用できていたので諸刃の剣だった
銀行カードローンでおまとめした場合は、完済した場合でもそのまま利用できるので、「返済してはまた借りる」ことができるので、「いつまでたっても借金したまま」という人が多かったのです。
債務者を助けるためのおまとめが、気軽に借りれることにより逆に苦しめてしまう面もあったのです。
銀行ローンは総量規制の対象外
銀行のカードローンは総量規制の対象外ですのでおまとめする際にも年収を考慮せずに限度額が設定でき、便利でした。
しかしそれまでの消費者金融などからの借金は完済できても銀行からの借り入れは繰り返し借りれるのでおまとめをすることによる根本的な解決にはなっていなかったといえるでしょう。
おまとめローンに消極的な銀行が増えた
2017年になってから銀行カードローンの過剰融資が問題になりました。
銀行カードローンを利用して、多額の借金を抱えてしまったり、破産に追い込まれるなどのケースが多発しているのです。
以前は銀行カードローンのホームページにも
「おまとめOK!」
や
「一本化できます」
などの文言があったところも最近では消えてしまっているところが多いです。
三井住友銀行やオリックス銀行などがそうですね。
おまとめOKとはうたっていないまでも、実質OKとしているところもありましたが、それもダメになっています。
おまとめOKやおまとめローンのある銀行は貴重な存在
上記のような理由からおまとめに協力的な銀行が減ったので、現在でも残っているのは
・東京スター銀行 おまとめローン
・楽天銀行 スーパーローン
など貴重な存在となっています。
おまとめローンは銀行にとってリスクも大きい
おまとめローンは融資する金額が大きく、自社の売上に大きく貢献する商品ではありますが、逆にデメリットとしては利用者が返せなくなった場合の貸し倒れのリスクが大きくなるというリスクをはらんでいます。
ですので銀行側としても審査や融資に慎重にならざるを得ません。
一般的にはおまとめローンの審査は厳しいと言われていますが、おまとめの場合は借金をひとまとめにすることから金額も大きくなるので比例して審査に通りづらくなっているだけで、おまとめローンの審査が厳しいとは一概には言えません。
金利がちゃんと下がるのか「加重平均金利」に注意!
一般的に消費者金融の金利は高いので銀行でおまとめすればほとんどの場合で金利が下がることになります。
しかし、複数の消費者金融・銀行から借り入れしていて、その金利が違っていると絶対に金利が下がるとは言い切れません。
全く変わらなかったり、選ぶ会社を間違えるとローン一本化する前よりも金利が高くなってしまう可能性があります。
ここでポイントとなるのが「加重平均金利」です。
ちょっと難しい表現なのでとっつきづらいですが、全く難しいことではなく、
「今の借金全体にかかっている金利の平均」
のことです。
図を使って説明しますと、
借入先 | 借入残高 | 金利 | 月々の返済額 |
---|---|---|---|
A銀行 | 100万円 | 12% | 20,000円 |
消費者金融B | 40万円 | 18% | 10,000円 |
消費者金融C | 70万円 | 15% | 16,000円 |
合計 | 210万円 | 46,000円 |
これはある債務者の借入状況と残高、金利を示したものです。
加重平均金利は
(複数の借入先の金利の合計金額) ÷ (借入残高の合計)
で求められます。
現在の借り入れ状態が上の表のようであった場合、
金利の合計金額=(100万×0.12+40万×0.18+70万×0.15)=29.7
借入残高の合計=(100万+40万+40万)=210万
加重平均金利 =29.7万/210万 ×100 =14.1%
となります。
つまりおまとめするときには金利14.1%以下でなければ金利が安くならず、意味がないどころかむしろ逆効果となります。
おまとめローンを契約する前に必ずチェックしてください。
ちなみに消費者金融でおまとめする場合は「貸金業法に基づくおまとめローン」として、債務者が一方的に有利になるような契約にしなければならないと決まっているので金利が高くなったりすることはあり得ません。
しかし銀行は総量規制の対象外で貸金業法ではなく銀行法の下で営業していますのでこの限りではないので注意が必要です。
テレビCMネットでおススメされたからと言って安易におまとめしてしまうと、現実的な金利を下げるというメリットを逃してしまうことにもなりかねません。
ただし、一般的な消費者金融(アコムやプロミスなど)で借りた分を銀行ローンでおまとめする場合は、もともとの低金利に加え、借り入れ限度額が上がることにより適用される金利も低くなりますので、まず間違いなく金利は下がります。
銀行での借り入れを銀行でおまとめする場合には金利の比較は必ずしましょう。