おまとめローンを借りたあとのことをシミュレーションしてみよう

おまとめローン借りたあとシミュレーション

債務超過に陥り、どうする事もできなくなった人。でも何とかできる手段がないか。そんな事をお考えのあなた。

まずはおまとめローンをした後はどうなるのかをシミュレーションしてみませんか?今回はおまとめローンを実施した場合にどうなるかという事を、例を用いてシミュレーションしてみたいと思います。

まずは自分の債務と借入金利について知ろう

おまとめローンを組む上で、まずは自分の債務の状態について把握する必要があります。現状の債務状態に対して、果たして本当におまとめローンをして現状よりよくなるのかどうかという事を検討しなければなりません。

仮にあなたの状況を次のように設定してみます。

年収 :
450万円

借入 :
A社 (借入額)50万円 (金利)18%
B社 (借入額)30万円 (金利)18%
C社 (借入額) 9万円 (金利)20%
合計 89万円

こんな状況だったとします。
ではこんな状況の人の総返済額を考えてみましょう。約定通り返済をしていったと仮定し、金利に変動がなかったとすると、

A社 (総返済額) 109万円(返済期間20年)
B社 (総返済額)  47万円(返済期間10年)
C社 (総返済額)  14万円(返済期間 6年)
合計 170万円

になります。

まずはこの総返済額に驚きを隠せないと思います。A社の場合は、すべて順当に返済した場合には、今の借入額の倍以上を返済しなければならない結果になります。

B社、C社においても、額はまだ少ないですが、それでも今の借入金額よりも1.5倍近く返済をしなければなりません。これは、リボルビング返済方式の特徴と言えます。月々の返済額は少なくて済むのですが、それに伴い返済期間は延び、返済総額は巨額になるという事を理解しましょう。

では次に、月々の返済金額です。

1年先まで :最大 28,000円
2年目~3年先まで : 最大 19,000 円
3年目~4年先まで : 最大 16,000 円
4年目~5年先まで : 最大 13,000 円

といった感じになります。一見、少なそうに見えますが、このお金が月々返済するお金と考えると、かなりの負担になります。

おまとめローンをしたらどうなるか?

では次に、あなたの同じ条件で考えて、おまとめローンをした場合を考えてみましょう。おまとめローンの借入条件は、金利15%だったとします。すると、この3社をまとめた場合の総返済額は167万円(返済期間20年)となります。

そして、月々の返済金額は最大で23,000円からのスタートとなります。つまり、上記の様なケースの場合、総返済額は3万円下がり、月々の返済金額は5,000円下がるという結果になります。

この様な結果になる人は、おまとめローンに乗り換える事により、総額、月々の返済額ともにメリットが出る結果となり、返済期間も大きくは変化しません。しかし、このおまとめローンの金利が18%だった場合はどうでしょうか。

その場合、総返済額は204万円(返済期間24年間)となります。そして、月々の返済金額は最大で38,000円となります。この結果、今よりも返済総額は増え、月々の返済額も増えるという結果となります。

つまり、現在借り入れている金利から下がらないと、おまとめローンをしても意味がない(逆に増える可能性も)という結論になります。

金利はどうやって決まるの?

金利

ではこの金利はどの様に決めているのでしょうか?金利は、各個人毎に変わります。それは、あなた自身のこれまでの金融業者との取引を総合的に見て、金融業者が判断します。

これまでの取引内容に遅延、延滞などがなく、かつ取引金額が高いなどといった場合には、あなた自身の評価は高く評価され、金利が低くなります。逆に、これまでの取引が良好でなかった人は、そのリスクを見越し、金利が高く設定されます。

要するに、あなた自身のこれまでの取引に対して、金融業者が評価するしくみとなっています。当然これまでの取引が悪かった人は、金利が18%近くに設定されるでしょう。

その場合、おまとめローンにする事で今よりも苦しい状況になると判断され、その結果、融資不可となるのです。実はおまとめローンの審査が厳しいという理由はここにあります。

多重債務に陥っている人は、少なからず、これまでの取引の中で良好な取引をしてきたとは言えない一面が表れてきます。その様な人がおまとめローンに申請しても、金利が下がらず、取引不可という結果になってしまいます。

注意しましょう。銀行と消費者金融のおまとめ・借り換え融資の違い

もう1点注意しておかなければならない事があります。それは、消費者金融が展開するおまとめローンと銀行が展開する借り換え融資には大きな違いがあります。それは、借り換え後、自由に借入融資を使えるかどうかという点です。

消費者金融の場合、おまとめローン後は基本的に返済専用ローンとなってしまいますので、しっかりとした返済計画がないとたちまち破たんする事になります。銀行の場合は、借り換え融資を利用する事でそのお金は自由に利用する事ができます

このように、借り換えた後をイメージすると、あなたの生活を一から立て直ししなければすぐに厳しい現実がやってくると言う事を理解しましょう。